2014年8月30日土曜日

母へ

拝啓

あなたの笑顔が見れなくなって7年という月日が流れました。

趣味のアートフラワーや。パッチワークの力作はそちらでも随分、増えた事でしょう。

仕事中の栃木の田舎の無人駅。普段、弱音を一切。吐かない父からの電話。内容はあなたが入

院する事になったとの連絡でした。

僕が生まれて来て。後にも先にも僕が父のこんなにも頼りない声を聞いたのはこの一回のみ。

父はそんな弱音なんて吐いてないと言うかもしれませんが。

子供ながら助けを求めてると感じました。

あなたに何かあったらそう考えるだけで涙が止まらず。

無人駅で声を押し込めて泣いたのを昨日のように思い出します。

その日から、今日までがほんの一瞬のように感じています。

7年間、本当にあっと言う間、振り返ってみると。僕自身本当に沢山、状況が変わりましたよ。

まず、夫になりました。お嫁さんは気立てが良く。全てにおいて全力でサポートしてくれます。

義理の両親も大変、良くしてくれています。

取引主任者になりました。残りの2点、3点はあなたがプレゼントしてくれたものと今でも思ってます。

知ってると思いますが、パパになりました。元気な元気な男の子、2人組です。

そうです。偉そうにあなたの仏壇のまえで、おじゃる丸を見ながら、ジュースを飲んでるの

が長男。まゆげ繋がって、お腹が脱腸の愛嬌たっぷりなのが次男です。

彼らが安心、安全に、遊べ。すくすく子育てができる家を。あなたが一番、可愛がっていた。

恵姉さんにプランニングしてもらって建てて頂きましたよ。

自宅に呼べないのが、一番残念でなりません。

会社も、あなたがいた頃とは、だいぶ変わりました。

元気な頃、父とあなたが協力して2人からスタートした会社は、今は10人に増えました。

その中には兄どころか、妹までも帰って来るという。僕自身としては想定外だったんですけど。

父の中では想定内だったのかも知れませんね。たまには喧嘩もあるけれど仲良くやってます。

しかし。兄妹で唯一ほんのわずかな時間でしたが、あなたと一緒に働けた事は。僕の財産です。

なにがなんでも。あなたが命を張って守ってきた会社は僕らが守ります。

あなたが生きたかった明日は。後悔、悔いのないよう僕が生きようと決めた日から。7年。

少しは。あなたが願うような僕になれてますか?

そんな事をこの日に思います。

まだまだ。そちらに行くのは早いので孫の成長を見まもりながら待ってて下さい。

                            
                                       
                                    あなたに一番迷惑をかけた次男より


                                                      敬具















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